(初回無料)障がい(障害)福祉施設の指定申請・運営は、 当事務所のサポートをご活用ください。
はじめに
令和8年4月の報酬改定から1ヶ月が経過しました。5月は、4月実績に基づく請求内容の確認と、6月施行の制度改定(新・処遇改善加算等)に向けた算定要件の再点検を行う時期です。実務上見落としやすい確認ポイントを整理しましたので、各事業所での自主点検にご活用ください。
1.4月実績の振り返りポイント(新ルールの確認と継続要件の点検)

就労移行支援体制加算の新ルール(定員上限等)
本年4月の改定により、一事業所で算定可能となる年間の就職者数に「前年度9月末時点の利用定員数まで」という上限が設定されました。算定人数が上限を超過していないか確認をおすすめします。また、同一利用者における過去3年間の他事業所での算定実績確認も厳格化されているため、利用開始時の聞き取り状況の再点検をご検討ください。
児童福祉分野の「5領域」への対応(継続要件の再確認)

令和6年度改定からの継続事項として、児童発達支援や放課後等デイサービスにおいて、支援内容を「5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)」と関連づけて個別支援計画を作成することが求められています。年度初めに作成・更新された計画書への網羅と、計画通りのモニタリング実施状況の照合をおすすめします。
【重要】基本報酬の「減算」適用漏れの確認(継続要件の再確認)
「身体拘束廃止未実施減算」「虐待防止措置未実施減算」「業務継続計画(BCP)未策定減算」などの各種減算要件は、現在の運営指導において重点的に確認される項目です。例えば、身体拘束廃止未実施減算では、所定単位数の1%(施設・居住系は10%)が全利用者に対して減算されます 。委員会の定期的な開催記録や研修の実施記録が、客観的な証拠(エビデンス)として手元に保管されているか、今一度点検の機会を設けることをおすすめします。
2.6月施行「新・処遇改善加算」に向けた準備
本年6月より新区分へ移行し、対象職種が「障害福祉従事者全般」に拡大されます。上位区分への移行には以下の要件確認をおすすめします。
月額賃金配分(2分の1ルール)の継続確認
「福祉・介護職員等処遇改善加算(Ⅰ)ロ」や「(Ⅱ)ロ」などの上位区分を算定する場合、特例要件として加算額の2分の1以上を「月給(基本給や毎月決まって支払われる手当)」で配分することが求められています。現在の給与支給実態が要件を満たしているか、再確認をおすすめします。
対象職種の拡大と兼務状況の確認
加算の対象が拡大されることで、現場の支援業務等に従事する従業員としての実態があり、その労働に対する対価(役員報酬ではなく給与)が支払われている部分については、サービス管理責任者や経営者(法人役員)であっても加算の配分対象に含めることが可能となります。新たなルールに基づく対象者の範囲の見直しをご検討ください。
生産性向上(ICT導入等)と証拠保存

上記の上位「ロ」区分の算定には、特例要件としてICT機器導入等による「生産性向上」の取組(5項目以上、うち現場の課題の見える化と業務支援ソフト等の導入の2項目は必須)等が求められます。システム導入の領収書や研修参加名簿など、実施を客観的に証明できる記録を速やかに提示できるよう、ファイリング体制の整備をご検討ください。
まとめ:書類整備と自主点検の実務 記録の整合性確認
日々の支援内容を記した「サービス提供記録」と、請求の根拠となる「実績記録票」の内容が一致しているか、請求確定前に事務担当と現場でダブルチェック体制の構築をご検討ください。 万が一、誤った内容で請求が確定してしまった場合は、放置せずに正しい請求へ修正するための「過誤申立(かごもうしたて)」を行うことをご検討ください。