就労支援A型、B型ともに利用者に就労機会を与えて、必要な知識や能力を向上させるための訓練を行います。また、利用者が行う「仕事」を提供し賃金を支払います。
その中で、就労支援A型とB型の決定的な違いはA型が雇用契約を結ぶのに対し、B型は非雇用であり賃金も「工賃」と呼び最低賃金保障の枠に入りません。(但し平均工賃は月額3,000円を下回ってはいけないと定められています。)
また、工賃は生産活動の利益(売上-経費)からの支払いとなり、給付金からの工賃を支払うことは原則出来ません。
今回は事業所が請求できる基本報酬にも深く関連性のある工賃について解説します。
就労継続支援B型の利用者にはどのような仕事が与えられる?
就労継続支援A型、B型ともに一般の企業で働くことが難しい人に就労訓練や軽作業の仕事を提供します。最低保証賃金のあるA型に比べて月額3,000円以上の工賃とされているB型は運営のハードルはやや低いといえます。
実際に行われている仕事の内容は下の通りです。
・パンやお菓子などの製造販売 ・清掃 ・農作業 ・商品の梱包や値付け など
工賃はどのくらい支払われるのか?
就労継続支援B型事業所の令和4年度から過去5年間の平均月額工賃の推移は下の通りです。
年度 |
平均月額工賃(単位:円) |
|||
全国 | % | 大阪府 | % | |
令和4年度 | 17,031 | 3.2 | 13,681 | 7.0 |
令和3年度 | 16,507 | 4.6 | 12,786 | 5.3 |
令和2年度 | 15,776 | △3.6 | 12,142 | △4.3 |
令和元年度 | 16,369 | 1.6 | 12,688 | 5.7 |
平成30年度 | 16,118 |
― |
12,009 |
― |
また、工賃は原則、給付金から支払うことが出来ないため、計画段階ではあらかじめ売上は少なめ、経費は多めに見積もった方が後々の調整上おすすめと言えます。