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児童発達支援センター等で「食事の質」を制度的に評価するのが栄養士配置加算です。常勤の管理栄養士等を置くのか、常勤要件なしで置くのかにより(Ⅰ)(Ⅱ)に分かれ、利用定員区分ごとに単位数が設定されています。今回は「栄養士配置加算」について説明します。
目次
- 栄養士配置加算の対象サービス
- 算定の基本要件(Ⅰ)と(Ⅱ)の違い
- 実務での確認ポイント(配置・運用・届出)
- よくある誤解とQ&Aの示し方
- 算定加算単位(定員区分別)
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栄養士配置加算の対象サービス
- 児童発達支援(但し児童発達支援センターに限る)
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算定の基本要件 ― (Ⅰ)と(Ⅱ)の違い
(Ⅰ)栄養士配置加算(Ⅰ)
- 常勤の管理栄養士又は栄養士を1名以上配置していること。
- 障害児の日常生活状況・嗜好を把握し、安全・衛生に配慮した適切な食事管理を行っていること。
- 届出(所定様式)が必要。
(Ⅱ)栄養士配置加算(Ⅱ)
- 管理栄養士又は栄養士を1名以上配置(常勤要件なし)。
- 上記と同様に適切な食事管理の実施。
- (Ⅰ)を算定しているときは(Ⅱ)は算定不可。
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実務での確認ポイント

① 配置の実態
- (Ⅰ)は常勤が要件。就業実態(雇用契約・勤務表)で常勤性を確認。外部委託先に管理栄養士が「いるだけ」のケースは、配置先が事業所本体でないため要件を満たさない場合があります。
② 食事管理の運用
- 児のアセスメント(栄養・アレルギー・嚥下等)→献立作成→提供→記録(提供量・摂取状況・個別配慮)というPDCAの流れを整備。
- サイクルメニューの確認・記録等、Q&Aが示す留意(食事提供体制に関する栄養面の配慮・助言の受け方等)も合わせて参照してください。
③ 届出・期限
- 適用月の前月15日必着が一般的(自治体要綱を参照)。体制変更の都度、別紙・勤務体制表等を添付。
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よくある誤解と補足
- Q.(Ⅱ)で非常勤配置でもよい?
→ 告示は(Ⅱ)に常勤要件を課していません。ただし、実地指導では勤務実態・関与の深さ(献立・記録・助言)が確認されます。 - Q. 食事提供体制加算との関係は?
→ 食事提供体制加算は横断的な食事提供の評価であり、栄養士配置加算は人員配置の評価です。
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算定加算単位(定員区分別)
告示の定め(児童発達支援センターに限る)
イ 栄養士配置加算(Ⅰ)
- 40人以下:37単位/日
- 41~50人:30単位/日
- 51~60人:25単位/日
- 61~70人:21単位/日
- 71~80人:19単位/日
- 81人以上:16単位/日
ロ 栄養士配置加算(Ⅱ)
- 40人以下:20単位/日
- 41~50人:16単位/日
- 51~60人:13単位/日
- 61~70人:11単位/日
- 71~80人:10単位/日
- 81人以上:9単位/日
まとめ
- (Ⅰ)=常勤配置、(Ⅱ)=常勤要件なし。
- いずれも食事管理の中身(個別アセスメント→献立→記録)が伴って初めて算定の根拠が整います。
- 体制整備は前月15日必着で届出。勤務表・職種資格証・献立や記録類の整備を並走させ、運営指導でも説明できる状態にしておくと安心です
(参考文献)
障害者総合支援法 事業者ハンドブック〈報酬編〉(中央法規)
障害福祉サービス 報酬の解釈(社会保険研究所)