サービス管理責任者と児童発達支援管理責任者の役割と要件について

障害福祉サービスに関わる管理者として、「サービス管理責任者」と「児童発達支援管理責任者」という役職があります。これらは似たような名称ですが、対象とするサービスや要件に違いがあります。今回は、それぞれの役割や要件について説明します。

1.サービス管理責任者とは

サービス管理責任者(サビ管)は、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス事業所で必要となる責任者です。主な業務は、利用者ごとの個別支援計画の作成やモニタリング、サービス提供の管理などです。

要件(資格・経験)

  • 次のいずれかの資格を持ち、一定の実務経験を有すること
    • 介護福祉士
    • 社会福祉士
    • 精神保健福祉士
    • 保健師、看護師
    • 作業療法士、理学療法士、言語聴覚士 など
  • 相談支援業務または直接支援業務での実務経験(3年以上や5年以上など、資格により異なる)
  • サービス管理責任者研修(基礎研修・実践研修)の修了

2.児童発達支援管理責任者とは

児童発達支援管理責任者(児発管)は、児童福祉法に基づく児童発達支援や放課後等デイサービスなどの事業所で必要な責任者です。子どもたちの発達支援を目的とした個別支援計画の作成や管理を行います。

要件(資格・経験)

  • サービス管理責任者と同様の資格要件
  • 障害児支援や福祉分野での実務経験(3年以上や5年以上など、資格により異なる)
  • 児童発達支援管理責任者研修(基礎研修・実践研修)の修了

3.サービス管理責任者と児童発達支援管理責任者の違い

項目 サービス管理責任者(サビ管) 児童発達支援管理責任者(児発管)
対象 障害者(18歳以上) 障害児(18歳未満)
根拠法 障害者総合支援法 児童福祉法
研修 サービス管理責任者研修 児童発達支援管理責任者研修
主な業務 障害者の個別支援計画作成・管理 障害児の個別支援計画作成・管理

実務経験要件

相談支援業務・直接支援業務での経験

障害児支援業務・福祉分野での経験

 

 まとめ

サービス管理責任者と児童発達支援管理責任者は、それぞれ対象とする年齢層やサービスが異なりますが、基本的な業務内容や資格要件は似ています。どちらの役職も、利用者一人ひとりに適した支援を提供するために重要な役割を担っています。