「前年度実績に係る変更届」の提出時期になりました。事業所様におかれましても前年度実績の確認とそれに伴う加算等の内容変更の届け出準備をされていると思います。今回は令和6年度の障害福祉サービス等報酬改定において見直された「生活介護」に関する人員配置体制加算について説明します。厚生労働省が発表した「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要(令和6年2月6日)」および「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.1(令和6年3月29日)」の内容をもとに、人員配置体制加算ⅠからⅣについて整理し、加算取得に向けた注意点を解説します。
人員配置体制加算の概要
人員配置体制加算は、利用者の支援区分に応じた適切な人員配置を行っている事業所に対し、報酬の上乗せを行う加算です。ⅠからⅣまで4つの区分があり、それぞれに必要な支援区分の構成割合や職員配置の要件があります。
加算区分と要件
区分 | 利用者の支援区分要件 | 職員配置要件 |
加算Ⅰ | 支援区分5、6またはこれに準ずる利用者が60%以上 | 利用者1.5人に対し職員1人以上(常勤換算) |
加算Ⅱ | 支援区分5、6またはこれに準ずる利用者が60%以上 | 利用者1.7人に対し職員1人以上(常勤換算) |
加算Ⅲ | 支援区分5、6またはこれに準ずる利用者が50%以上 | 利用者2人に対し職員1人以上(常勤換算) |
加算Ⅳ |
― |
利用者2.5人に対し職員1人以上(常勤換算) |
※「支援区分」は障害支援区分(区分1〜6)を指します。
前年度の平均利用者数の算出方法
「前年度の平均利用者数」は、以下のように算出します:
- 対象期間:4月から翌年3月までの1年間
- 日別の利用者数の合計を算出
- 営業日数で割る(※休業日を除いた実施日数)
ただし、生活介護サービスでは利用時間によって1日あたりの「換算利用者数」が異なります。
利用時間 | 利用者数の換算方法 |
7時間以上 | 1人としてカウント |
5時間以上7時間未満 | 0.75人としてカウント |
5時間未満 | 0.5人としてカウント |
このように、短時間利用が多い事業所では実際の延べ人数よりも平均利用者数が少なく算出されることがあるため注意が必要です。
加算取得に向けた注意点
人員配置体制加算を取得するには、以下のポイントを押さえることが重要です:
- 利用者の支援区分の把握と記録
- 支援区分4〜6の利用者の割合が加算要件のカギとなるため、正確な記録を日常的に管理しましょう。
- 職員の常勤換算の計算
- パート職員も含めた常勤換算を正確に行い、要件を満たしているかを定期的に確認することが大切です。
- 職員体制の見直し
- 加算ⅠやⅡを目指す場合、手厚い人員配置が必要です。利用者構成と照らし合わせ、必要に応じて人員の再配置や増員を検討しましょう。
- 利用時間の管理と最適化
- 換算利用者数に影響するため、短時間利用が多い場合は利用時間の調整や支援内容の見直しを行うことで、加算取得の可能性が広がります。
- 年度途中での変化にも注意
- 利用者の支援区分や利用時間は年度途中で変動することがあります。定期的に実績を確認し、必要があれば支援体制を見直しましょう。
おわりに
人員配置体制加算は、適切な人員配置と支援体制を整えている事業所にとって大きな報酬上のメリットがあります。日々の支援実績と職員体制の見直しを継続的に行うことで、より高い加算を目指すことが可能です。制度を正しく理解し、自事業所の運営に活かしていきましょう。